多彩な人生、作り手としてのこだわりと笑顔のATELIER SANTE(アトリエ サンテ)

執筆者 | 23年12月20日 | インタビュー, 和光市広沢エリアマネジメント広報部

こちらは、和光市広沢複合施設「わぴあ」のnoteにて掲載されているインタビュー記事になります。

―――本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、朝倉さんのプロフィール・ご経歴を教えてください。

現在、和光市新倉の坂下公民館近くでATELIER SANTEという天然工房のパン屋を週末土曜日だけ営業しています。白砂糖、卵、乳製品不使用のできるだけオーガニック素材、国産小麦を使用した、ヴィーガンのパンと焼き菓子を作っており、手ごねでパンは製作、販売しています。パン通販もしております。

ちょうど今年6月で9年目に入りまして、来年6月に10年目を迎えます。最終的には10周年を迎える再来年には、和光市在住の音楽家さんたちをお招きして記念ライブイベントを展開しようと企画を考えております。

私は元々、マスコミ業界の出身で、出版社で管理職として長く企画編集、ライターや広告営業をやっていました。その後、フリーランスで業界誌のライターを14年ほどやりました。

現在は店を経営しながら、フリーランスでライターもやっています。つい先日には和光市在住のピアニストの女性の記事執筆をして、yahooニュースにも掲載紹介していただきました。他には、不定期のヴィーガンの料理教室、チルチンびと広場さんのコラム執筆、そして今年の6月まで企業の料理レシピ提供や天然工房のパン教室も開催していました。自宅でヒーリングのセラピストも以前はやっていましたが今年で終了しました。

―――マスコミ業界から今現在に至るまでの経緯について教えてください。

出版社に勤務していた頃に結婚をし、その後しばらく勤務したのちに退職、数年後に子供が生まれました。パートナーがもともとアトピー性皮膚炎で、生まれてきた子供も生後数か月でアトピー性皮膚炎を発症、それをきっかけに、娘のアトピーを治すために、マクロビオティックという思想にたどり着き、ふたつの専門スクールでマクロビオティックについて勉強しました。数年通って資格も取得。マクロビオティックのアカデミーではスイーツ講座の講師をしておりました。

学ぶことには貪欲で、引き続き、天然工房のパン教室に通ったり、中医学、ローフード、アーユルヴェーダ、アロマテラピー、カラーセラピー、クリスタルヒーリング、ハンドトリートメント、タロットリーディング、oshoカードリーディング、クリスタルボウル、過去世リーディング、スピリチュアルなど色々なことをスクールに通い、学んでいきました。

私は生まれ育ちも新倉なのですが、実家近くに家を建てる計画が浮上し、せっかく家を建てるなら「お店も一緒にやりたい」、自分自身のスキルを活かせたらいいな、と思い、パン屋さんを展開することを決意。

そこから店を含めた家の設計を工務店さんにしていただき、現在に至っています。

―――様々な選択肢の中からパン屋さんを選んだきっかけは何ですか。

マスコミ業界にいたころから様々なことを勉強してきましたが、身近なものであれば出来るんじゃないのかなと思い、パン屋に行きつきました。家を建てる前はアパートメントカフェをやってみたいと思っていたんですけど、たまたま空いていたアパートが1階の真ん中であり、ロケーション的に「集客は難しいんじゃないかな」「採算が取れないんじゃないかな」と思い、カフェ経営は断念。

パンは身近な食べ物であり、集客の点、ナチュラルなものに焦点を当てて和光市を中心に、近隣の地域からもお客さまを集客できればいいなと思いました。

―――お店を立ち上げてから現在9年目になりますが、オープンした当初と比べてみていかがでしょうか。

今振り返ってみると、オープン当初から幸先よいスタートをきっていたんじゃないかなと思います。特に最初のお客さまが印象的でした。その方は玄関先でドアを開けたらもうすでに待っていらっしゃいました。オープンを待ちわびてくださったのかなと感じました。多くのお客さまが口コミでATELIER SANTEのことを広げてくださり、家族、友達や色々な方を連れてきたり、リピーターさまも広がっていき、毎週のように通ってくれる方もいらっしゃいます。

コロナ禍ではステイホームということもありましたがお店の近くに住んでいらっしゃるお客さまが足繁くご来店してくださり、地域にも認知度が広がっていき、浸透していったような気がします。

―――ATELIER SANTEの店の様子についても詳しく教えてください。

実は、外にテラス席がありテーブル1個、椅子2個を設置しています。お客さまたちは、飾り用のテーブルや椅子だと思われることもありますが、ぜひご利用ください。

店内は、7坪程度の広さで、1階に工房、ビルトインのオーブンを2台設置しています。店内は土間仕様になっております。

―――1日にだいたいどれくらいの方が来られるのですか。

これまでに多い日だと20〜30人くらい来られます。少ない日だと15人前後かと思います。

―――お客さんは、どこから来られる方が多いですか。

地元の方が中心になります。これまでに、新座や大泉から自転車で来る方、志村坂上から2時間ほどかけて来られる方もいれば、熊谷、茨城、神奈川、千葉など遠方から来られたお客さまがいらっしゃいます。客層は幅広く、小学生のお子さまがお小遣いを握りしめて友達と2人で買いにきたり、ご高齢の方や、ファミリーで来店される方も多いです。年齢層のコアは30〜50代になります。

―――遠方からもご来店されているようですが、お店の情報発信はどのようにしていますか。

基本的にはSNSが中心です。X(旧Twitter)InstagramFacebookを主に使っています。Xの投稿やInstagram のストーリーズを見ていただいて、今週は⚪︎⚪︎が売られている、というのを知り、お客さまからも「今日は⚪︎⚪︎ありますか?」とよく聞かれます。

―――お店の様子やお越しになるお客さんのイメージが少しずつ湧いてきました。ところで冒頭から気になっていたのですが、お店の名前であるATELIER SANTEの由来について教えてください。

ATELIER SANTEはフランス語で健康の工房という意味になります。アトリエは工房、サンテが健康という意味です。実は屋号を決める時に悩み、色々と試行錯誤を繰り返す中で、屋号診断をやっている方がいらっしゃり、その方に鑑定依頼しました。

店名候補を30個ほど提出しましたが、鑑定上OKだったのは、たった2個しかなく、その2つのうちの1つがATELIER SANTEでした。

稀にお客さまから「ATELIER SANTE」って何屋さん?ブティック?と思われることがありますね(笑)

―――ありがとうございます。30個のうち2個しかOKにならないなんて、びっくりですね。笑

―――マスコミ業界でのお仕事からのご結婚、マクロビオティックなどの勉強、ATELIER SANTEのオープンと、朝倉さんご自身非常に幅広いことをやられているということがとても伝わってきました。このような行動の原点、きっかけというものは、やはりご自身の興味関心が湧き立てているものなのでしょうか。

私自身本当に色々なことに興味を持っていると思います。趣味はダイビングであり、旅行や、読書も好きです。実は、英会話もしていて、フランス人から個人レッスンを受けてます。ちなみに、ダイビングは、昨年5月にOW(オープンウォーター)のライセンスをとったばかりなんです。

とにかく色々なものを吸収して、習得したものをアウトプットとして誰かに還元が出来たら良いな、教えてあげられたら良いな、というのが根底にあります。様々なものに興味を持っているので習得したものを外に発信したい。だから、時々、イベント出店もしますが、私がこだわりを持って製作したパンや焼き菓子を多くの方に知ってほしい、食べて健康になってほしいと思います。

―――ありがとうございます。素晴らしいですね。

―――コロナ禍では外出が難しかったり、規制されていたり、とそのような中でも順調にいっているというのは朝倉さんのお人柄やお店の素敵な空間を求めてATELIER SANTEに来られているのではないのかなと思いますが、いかがでしょうか。

私は、作り手として旬の食材、使用食材に対して拘りを持っています。そのため、メニューも毎月変更しています。レギュラーメニューもありますが、それとは別に旬食材を取り入れたオリジナルメニューの販売にも注力しています。

他に心掛けていることとして、お客さまが来店されたら、できるだけ笑顔でそのお客さまと会話をすること。通販ではできない対面販売ならではのことだと思います。

―――将来的なところもお伺いできればと思います。ATELIER SANTEだけでなく、朝倉さんご自身としての今後の目標など聞かせてください。

店はなんとか堅調に維持していると思うので今の形をキープしていけたらいいなと思います。ご来店されるお子さまたちが大きくなっていく過程を店内を通じて、見ることができますし、楽しみながら毎週末やっています。お客さまが「先週買ったパン、すごく美味しかったです」と言ってくれたり、「今日も買いました」というのをX (旧Twitter)で載せてくださったりしてくれるのは嬉しいです。

ご参加いただいた方からもご質問をいただきました。

―――本日は大変ステキなお話をありがとうございました。朝倉さんの人生そのものをきかせていただき、前向きに、活力に溢れていらっしゃる印象を持ちました。そんな中でもご苦労をされたことなどはありましたか。

これまでの人生の中で、苦労はもちろんありました。人生を振り返った苦労は、娘がいますが、その子がもうやんちゃすぎて育児は本当に大変でした。笑

色々な苦労はありました。笑 しかし、せっかく今生に生まれてきたのですから、人生は楽しんだ方が良いと思います。とにかく楽しんで、自分がいつか亡くなる時に振り返ったら、私の人生は楽しかったなと思えるようにしたいです。

私は、日々をとにかく楽しむことを心掛けています。感情のバイオリズムはもちろん、落ち込んでいたり、くよくよしていたら先には進めません。とにかく自分の気持ちを鼓舞して、昇華させる。気持ちの切り替えは大切だと思います。

その他には「余白を持つこと」だと思います。感情、思考のなかに余白を持つことで、不測の事態にも対処できる心を持つ、人にも優しくなれる余白を持つこと。人は、余白がないと、自分のことで精一杯で人に優しくなるのが難しいと思います。なので、余白があると、人にも優しくなることができるかと思います。なので、余白を作るよう、心がけています。

私自身様々な道を歩んできましたが、幸いにもきっと見えない誰かが守ってくれて、支えてくれたこともあって、今に至っていると思うので、進んできた道は間違ってないと感じています。

1時間という短い時間ではありましたが、ステキなお人柄、あらゆることに興味関心を持ち常に視座を高め、明るく前向きに日々を過ごす朝倉さんのお話は非常に楽しかったです。「余白を持つこと」、非常に印象的でした。日頃から周囲の人に優しく接することができるよう余白を持つことを心掛けていこうと思います。

朝倉さん、ありがとうございました。

(制作:わぴあ広報担当 谷田貝)