じっとしてなんかいられない!和光でチャレンジ!/和光市100人カイギ代表 大和田 桜さんインタビュー

執筆者 | 23年06月13日 | インタビュー

こちらは、和光市広沢複合施設「わぴあ」のnoteにて掲載されているインタビュー記事になります。

今回は、“地域の身近な人をゆるくつなげるコミュニティ活動”「和光市100人カイギ」の代表をされている大和田 桜さんにお話を伺いました。

「みんなのわこらぼまつり」にもブース出展されていたので、お会いになった方もいらっしゃるのでは?子ども・小学生のSTEAM教育&プログラミングスクール「ステモン和光校」の運営もされています。

3人のお子さんを育てながら、とてもアクティブに活動されている大和田さん。100人カイギ代表になられた経緯、和光市への想い、これからのチャレンジについてインタビューさせていただきました。

「和光市100人カイギ」と、代表になったきっかけ

ーーーーインタビューをさせていただく野口です。よろしくお願いします。私は「和光市100人カイギ」を知らなかったのですが、どういった活動なのでしょうか?

もともと「100人カイギ」というのは、2016年に港区で始まった全国的な活動です。別の地域でおこなわれているのを見て、すごく楽しそうだから和光市でもやりたいと思い、仲間と一緒に始めました。

活動内容としては、毎月5人ずつ地域で活動している方にお話をしていただいて、100人まで行ったら解散するというものです。

営利団体ではなく、みんなで楽しく活動しています。2020年10月から始めた「和光市100人カイギ」は、昨年の7月に100人に達し、終了しています。

ーーーーおもしろいですね。コンセプトはどのようなものですか?

「100人カイギ」自体は、「毎日同じ会社に勤めていても、その人自身のことは全然知らない。身近な人と繋がっていきたい」というところから始まったんですね。だから、コンセプトは「肩書ではなく想いで繋がる」。

100人100様の生き方、それぞれの想いを知ることで、町の見え方が変わってくるんです。

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ーーーー大和田さんは、現在の活動の前は何をされていたんでしょうか?

結婚前は、外資系IT企業で8年間、システムエンジニアとして働いていました。

システムエンジニアって効率を求めてシステム化していく仕事なんですが、だんだんと「そういうことだけで人生終わっていいのかな」って思って……退職して、音楽療法士の資格を取りました。

ーーーーなんと!どうして音楽療法士だったんでしょう?

実は10歳からチェロを続けていたんですが、オーケストラや室内楽って演奏しながら互いにすごくコミュニケーションを取っていて。その感覚がすごい不思議で面白くて、深く知ってみたいなと思っていたんです。

実際に音楽療法士として活動するなかでも、高齢者や障害のある子どもたちと、言葉ではないやりとりができたのが面白かったです。

ーーーーそこから、地域で活動されるようになったのは、どのようなきっかけがありましたか?

やはり、子どもが生まれたことでしょうか。1番上の子が生まれたのが10年前くらい。

子育て中はなかなか社会と繋がりが持てないけど、子どもがいてもできる地域活動をやりたい、ということで、初めはママ友と一緒にイベントやマルシェなどいろいろやっていました。

「100人カイギ」のきっかけになったのは、2018年に和光市が主催していた地域デザイナー養成塾です。同世代の何かしたい人たちが集まっていたので、そこでみんなに声をかけて「和光市100人カイギ」を始めました。

ーーーー「和光市100人カイギ」のゲストには、どんな活動をされている方がいらっしゃるんでしょうか?

そうですね、お店をやってる方もいらっしゃれば、会社勤めしてる方とか、幅広くゲストを迎えています。

あと、「若者の話を聞きたいよね」ということで、ピアノがすごく上手な小学生YouTuberや、スケボー好きな高校生に来てもらったこともあります。

「和光市100人カイギ」をやってみて得たこと

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ーーーーなかでも、大和田さんが面白いなと思った活動をされている方はいらっしゃいますか?

これまで参加してくれたどんな方も、活動のきっかけになった背景、生い立ちから話してくれました。

そういう話を聞いていると、もう本当に全ての人生が尊い!という感じです。

ーーーー活動のなかで嬉しかったことを教えてください。

100人になるまで、合計20回を開催し終えたときは「走り抜けた!」という感じでした。一緒に走り抜けたメンバーとの絆は特別ですね。

活動を通して知り合いが増えたし、話を聞いた100人それぞれ全然違うことやっていて、本当に尊い、すごいなって思います。

あと、「100人カイギ」自体が全国的な活動なので他の地域と情報交換ができたのも嬉しかったですね。コロナで外出できなかったときも、オンラインで他地域の「100人カイギ」を覗けたのが面白かったし、その中で和光市の地域性、特徴みたいなものも見えてきました。

ーーーーおもしろいですね。逆に、「もうやめてしまいたい」と思ったことは?

やめてしまおうと思ったことはなかったですけど、大変だったことはあります。やろうと言い出したのが、2019年年末から2020年あたり。ちょうどコロナが広がり始めた時期でした。

「100人カイギ」はリアルでやることを前提にしたものだったので、コロナ禍でどうやって活動を進めていくのか、てんやわんやでした。和光市はオンラインで全20回走り切りましたが、オンラインでのやり方を模索する日々でしたね。

あとは、集客が大変でした。毎回人数が読めなくて、「なんでこの回は増えたんだろう、曜日と時間かな」などいろいろ考えましたが、結局よくわからなくて。最初は集客に一喜一憂してたんですけど、途中からは来てくれた方々と楽しもう!という発想に切り替えました。

ーーーーちなみに、集客はどういう方法でされたんですか?

主にFacebookと、peatixというチケット申し込みサイトを使いました。peatixで申し込んでいただくと次の案内も出せるので、リピーターの方が増えればいいなと。

あとはチラシを市内に貼ってみたり、ゲストの方に宣伝をお願いしたり。お店をやっているゲストには、自分のお店にチラシを貼ってもらったりしましたね。

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大和田さんから見た和光市の魅力とは

ーーーー和光市の魅力について伺いたいのですが、大和田さんはずっと和光市在住ですか?

10年前、子どもが生まれる直前に引っ越してきました。

それまでは東京都、千葉県、神奈川県と関東を中心に住んでいましたね。いとこが和光市に住んでいたので、昔から遊びには来ていました。

ーーーー今まで住まわれていた町と比べて、和光市のどんなところが住みやすいですか?

そうですね、子育ての経験は和光市でしかないんですけど、同じような感じのお母さんがいて楽しいなって感じますね。

市に一つしかない駅を中心に、「駅のどちら側」と言えば、すぐに繋がれるアットホームさがあります。コンパクトで、東京とも行き来がしやすいのが嬉しいです。

ーーーー「和光市100人カイギ」の活動を通して、これから和光市をどのような場所にしていきたいですか?

これからも風通しがいい、顔見知りが多い町でいてもらえると、子どももシニアも居心地がいいと思います。私が住んでいるマンションにも、ちっちゃい子供もいれば高齢者もいて面白いです。

現在の活動と、これからのビジョン

ーーーー大和田さんは、子ども・小学生のSTEAM教育&プログラミングスクール「ステモン」も運営されていますよね。具体的にどういったことをされているのか聞かせてください。

長男が「ロボット教室に通いたい」と言ったのがきっかけで探し始めました。

システムエンジニアだった私から見て、ただのプログラミング教室ではなく、ブロックを使いながら滑車の仕組みなど横断的に理系分野やIT分野が学べる「ステモン」がよさそうだな、と。

「モノづくり型STEAM教育」をキャッチフレーズにしているとおり、実際に体験してトライアンドエラーでやっていきます。近くに教室がなかったため、フランチャイズで自分で開くことに決めました。

ーーーーそういった仕事と子育てを両立するのは、大変ではないですか?

IT企業で働いていた時のような、長時間の働き方はもうできないですよね。子育ての中で時間を区切り、今は、知り合いの会社のシステム開発の仕事もしています。できる範囲のなかで、最大限やっているつもりです。

ーーーー最後に、これから挑戦したいこと、やってみたいこと、目標を教えてください。

「和光市100人カイギ」は終わってしまいましたが、今後スピンオフ(二次的に派生した活動)のような形で、できた繋がりを活かして何かできればいいですね。

すでに「和光市100人カイギ」で出会った方と企画して、子どもを集めたデザイン教室などもやりました。

末っ子が幼稚園に入ったし、「和光市100人カイギ」のスピンオフや「ステモン」は続けつつ、次の段階に行きたいなと思っています。

これからはもう少し“自分の仕事”をしていきたい。あと30年をどう働くかを模索中です。次のステージで何をやろうかなって、いろいろ情報収集しています。

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インタビューの中で「じっとしていられないタチで」とおっしゃっていたように、好奇心旺盛でいろいろなことにチャレンジされている大和田さん。とてもアクティブで素敵な女性でした!

結婚・出産後もできる活動を通して社会とつながりながら、スキルを活かして、今後もますますご活躍されることと思います。私自身もじっとしていられないな、と勇気づけられるお話が伺えました。

大和田さん、ありがとうございました。