ユニ・アジアキャピタルジャパン 浅越裕介さん、鈴木貞史さん

執筆者 | 20年03月16日 | インタビュー

広沢複合施設整備・運営事業
民間事業者(1)代表企業
ユニ・アジアキャピタルジャパン株式会社 浅越 裕介さん、鈴木 貞史さん

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—— 会社の紹介をお願いします。

 弊社はユニ・アジアキャピタルジャパン株式会社と申します。私は、和光市の広沢複合施設整備・運営事業を担当しています、投資運用2部の浅越 裕介と申します。
 弊社は、香港に本社を構え、シンガポール市場に上場するユニ・アジアグループを母体にした100パーセント子会社で日本法人になります。親会社であるユニ・アジアグループは船舶のファイナンス・アレンジをしておりまして、そこを発祥にして、香港やシンガポールでオフィスの開発と不動産投資をしております。日本法人であるユニ・アジアキャピタルジャパンでは、不動産に投資するための資金を運用するアセット・マネジメント業を本業としておりまして、マンション開発ですとか、ホテルの開発などをしております。

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—— 広沢複合施設整備・運用事業のPFI/PPPにおける役割を教えてください。

 役割としては、代表企業をやらせていただいております。具体的にはプロジェクト・マネジメントです。全体の設計施工、管理や本事業のために設立されたPFI和光市広沢株式会社の会計経理事務を行っています。運営が始まればプールや児童センターの運営会社や、民間収益事業を実施する会社とのコミュニケーション、和光市役所の皆さんや、資金借入先の金融機関さんとの調整を行っています。

—— なぜ今回この和光市の広沢複合施設整備・運用事業のPFI/PPPに応募したのでしょうか?

 弊社はPFI事業に参画するのは本件が初めてですが、以前より公共事業に民間の知恵とか経験を活かしていこうと考えていました。弊社の不動産ファンドの運用、ファイナンス・アレンジメントなど、不動産のデベロップメントに関する知識や経験は、PFIの理念ですとか業務に活かせると思って、初めてトライさせていただきました。

—— 他にもPFI/PPPプロジェクトがあると思いますが、その中で、和光市の案件を選ばれた理由は何でしょうか?

 弊社は関東圏の案件を重点的に探しておりました。和光市は東京近郊の案件であり、かつ、和光市としても初めて本格的なPFI事業に取り組むということで、我々のようなPFI事業の経験が少なくとも、チャレンジ精神の高い企業の心意気をくんでいただけるのではないかと思いました。

—— どういったところが、今回の業務のポイントだと考えていますか?

 弊社はプロジェクト・マネジメント業務を担当させていただいております。この和光市広沢のPFI事業は、いろいろなステークホルダーの方がいらっしゃいます。和光市役所の皆さんをはじめとする公共の方、コレクティブ・インパクトのリストに掲載されている地元事業者の方々、あとコンソーシアムを組んでいるメンバーとして設計会社、施工会社、運営会社、会計・事務周りの会社、民間収益施設の運営を行う会社やエリアマネジメントを行う会社がいて、こういった方々の意見ですとかスケジュール等を調整して、コミュニケーションを取ったり、何よりやはり市民の方に情報発信していったりということを行っていきます。
 弊社はコントロール・タワーという立ち位置ですので、皆さんとのコミュニケーションが滞らないように行っていくことがポイントだと考えています。

—— 今までの御社の業務の強みは、どのようなところで活かされると思いますか?

 弊社は、投資家から資金を預かって不動産を運用していくというアセット・マネジメント事業を行っていますので、その中で同じように、いろんな関係各社を調整してプロジェクトをコントロールしていくノウハウを保有しております。PFI事業では、全く同じというわけではないですけれども、いろんな関係者との間に立ってコントロール・タワーになるということは非常に似ていて、その経験は活かせると思っています。
 あとファイナンス・アレンジメントでは、弊社は元々金融機関出身の人間が立ち上げた会社ですので、特に金融機関との調整とかファイナンスをアレンジしていくことに経験値があり、資金調達や金融機関への対応業務には長けていると思います。

—— 今回の広沢複合施設整備・運用事業のPFI/PPPでは、どのような施設を目指すのでしょうか?

 公共事業で特に長年使えなかったプールを再生させて、民間事業者の知識を活かして運営していくということですので、まずは、そちらのサービスをお使いになる市民の方、あと近郊からいらっしゃる方々に、気持ちよく使っていただけるような施設づくりと運営を心掛けていきます。
 PFI事業と隣接して行う民間収益施設は、この地域では最も規模がある温浴施設を計画しておりますので、市民の方々にとって、癒しとか憩いの場となり、ひいてはエリア全体が活気づくような運営ができればと思っております。

—— 最後に市民の方へのメッセージをお願いします。

 弊社は初めてのPFI事業ですが、一生懸命、和光市の皆さんが楽しく生活をできるようににぎやかな施設を作っていこうと思っておりますので、ぜひともよろしくお願いいたします!

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(聞き手:一般社団法人和光市広沢エリアマネジメント 代表理事 小松 裕介)